「たとえ話」の “ たとえ ” を見つける基本的な方法

「たとえ話」の “ たとえ ” を見つける基本的な方法

なんていえばいいのかな~

他人に、ある事柄を説明するとき、どうすればわかりやすく伝えられるかどうかを悩むことは多々あります。

「なんて説明すればわかる?」「これに関してはホント説明しづれーよなー」「君にはどう説明すればいいかね?」さぁーどうでしょうか?

同じ日本語を話す者同士の会話の場合、伝わるか伝わらないかは、大抵は伝える側に問題があることが多い。

そもそも聞き手側が、ちゃんと聞こーとしなかったり、理解しよーとする気が更々ないのであれば、伝える側に問題があるとはいいきれません。

ですが、今回はこの、聞こーとしないパターンは除外して、「聞き手側はちゃんと聞こうとしているけど、どうも腑に落ちない・・」説明するが、ちゃんと伝わらない、理解しようと思うけどわかりずらい、こんなモヤモヤ感がひしめくパターン。

親が子供に説明するときだったり、上司が部下に質問される時だっにたり、日常的によくある「それ、どういう意味?」をなんとかしよう。というのが今回のお題。

さて、当ページのタイトルから察するに、「たとえ話」で分かりにくい説明や文章を、わかりやすい「たとえ」に置きかえて理解してもらいましょう。って思われたでしょうか?

正解。まったくもってその通りでありまして、「例えばさ~」とか、「それってつまりはねー」という、あなたの「たとえる」説明力をもうちょっと上手にできるようになろうよ。という試みだったりするのである。

たとえ力 = 理解力 = ひらめき力

実は、「たとえ話」ができるようになると、伝え上手になるだろうとはおもいますが、残念ながら、もっと “ いいこと ” が付いてきます。しかも2つも。

それは、あなた自身が何となくあやふやに理解していたことが、より理解できるようになる。

つまり、それに対する理解度が上がり、今まであやふやに分かっていたつもりのことがよりわかるようになり、気づかなかったことに気づけるようになるということなのだ。

そして、今まで気づけなかったことに気づけるという事は、新たな「ひらめき」を生み出すキッカケにもなる。

そういえば、周りの人に「たとえ話」が上手な人は、結構アイデアマンが多いとは思いませんか?

有名人でいえば、ダウンタウンの松本人志さんとか。トーク番組などではいつもアドリブが絶妙なことはさることながら、そのトークには、よく「たとえ」で私たちを笑わせてくれる。映画や音楽の世界でも意表をつくアイデアを連発ほんとに驚かしてくれます。

他にも、お笑いコンビ・くりぃむしちゅーのツッコミ担当である上田晋也さんとか、南海キャンディーズの山里亮太さんも、たとえ話が実にウマイで有名です。

具材がたっぷり詰まった餃子を「肉の満員電車や~」でたとえる、グルメリポーターの彦摩呂さん。彼の「たとえる力」「ひらめき力」もこれまた「すごい能力」だ。

「たとえる力」と「ひらめく力」というのはお互いに関係しています。つまり、「たとえる力」が高い人は「ひらめく力」も高い、そんでもって、「笑わせる力」もある(選ぶネタによる)かもしれない、と解釈できるのである。

「たとえる」とは何か?

「たとえる」ということをもう少し嚙み砕いてみると、「身近ではないものをより身近なものに置き換えて考える」ということ。

「たとえる」という言葉を、もうちょっとかっこよくいうと、「類推(るいすい)」といって、ある事柄と似ているところを見つけ、それが何なのかを推測することをいいます。

この「似ているところ」を “ どういった手順で見つけるか ” によって、たとえ話が上手か上手でないかを決めるといっていいでしょう。

さきほど、「類推」という言葉がでてきましたが、もう少しこれについてお話をします。

たとえ話が伝わりやすい理由は「類推力」

私たちは子供の頃、初めて自転車に乗った時、「サドルにまたぐ」という乗り方さえ知りません。大人が「こうするんだよ」って見本を見せない限りはまさか「またぐ」なんで動作を説明もなしに、いきなりやってのける子供は逆に「!」ですよ。

ですが、大人になって、「バイク」の免許を取る事になったとしましょう。(バイク免許を取得していない人も、全然興味がない人もこのまま聞いてください。)

バイク(自動二輪)の免許取得のために教習所に通います。その時、教官からバイクの乗り方の基本を教わる歳、サドルのまたぎ方から教わる事はないはずです。

「このサドルの上で逆立ちしたり、お腹でのったりしないで、こうやってこうするんです」とか。免許取得の道のりは、はるかずーっと遠い未来になりそうだ。

「サドルにはまたぐもの」という動作を何となしにできるのは、子供の頃に自転車経験から、サドルにまたぐ動作を「類推」しているからです。

自転車とバイクの似ているところには、ハンドルもそうです。バイクのハンドルは両手で握るものだという事は自転車のハンドルを両手で握った経験から「類推」しているからなのです。

子供は、独り立ちするのに時間がかかるが、ひとたび独り立ちをすると、教えていないことでも自分でやり方を見つけて、一人でこなすようになる。これは、「類推」する力が関係してる。

では、「バイクとは何か?」を説明するときに、「車と同じエンジンで走ります」とか、「車輪が二つある車」とか、排気量が何ccとか、バイクについての “ 具体的な説明 ” をしてもなかなか伝わりません。

ほとんどの人が、ある事柄を説明するとき、細かく具体的な説明をしてしまいます。

どれだけわかりやすい言葉を使っても、話の内容が「具体的」である限りは、変に深入りしてしまって訳が分からなくなってしまうのです。

なので、バイクとは何か?を説明するなら、「そもそもバイクってのは自転車のようなもので・・」というように、人間がもつ類推力を活用するのが最適です。

誰かから教わったわけでもないのに、バイクの乗り方をなんとなくイメージできたように。この驚くべき類推力をうまく使って、普通に伝えたのではうまく伝わらないことを上手に伝える裏ワザが、「たとえ話」の力なのです。

たとえ話がうまく伝わらないのは「具体的」に陥るから

類推力を活かした「たとえ話」は有効。とはいってもそのたとえ話が “ 的を射たもの ” である、という条件がついてきます。

なんとなく、「これに似ているな~」という「たとえ」を思いついても、選び抜かれた「たとえ」がどーも適切じゃない。

だから、難しいんです、たとえ話って。「たとえ話」は聞く方には優しく、作る方には厳しいもの。伝えたいことがひとつあり、もうひとつより身近なことを「自分で」見つけてこなくてはいけないのが「たとえ話」なのです。

自分にとっての「わかる」ということと、誰にでも「わかる」ということは、ちょっと違う。誰にでもわかる言葉づかいをするには、ひと言ひと言に気を使って、この言葉づかいは大丈夫、この言葉づかいは直した方がいい、と細かくチェックしていかなくてはいけません。

だから、説明が具体的あればあるほど、ややこしく迷宮入りしてしまうことがあるのです。

具体的な説明が有効になるのは、たとえば「バイク」という二輪車のことを知っていて、もっと詳しく仕組みを知りたいとか、どんなバイクがあるかとか、基本的な知識があるからこそ有効なのです。

「バイクって何?」という、ほぼゼロに近い情報しかない時は、バイクのあーだこーだの詳細を説明しても、全体像をとらえることができません。

もしかすると、あなたの説明も「そう」なってはいないでしょうか?

「たとえ話」をしているつもりが、いつの間にかそのたとえ話の「たとえ」についての具体的な説明に変貌し、さらに掘って掘って掘り起こし深入りしてしまってはいないだろうか?

「たとえる」とは “ 抽象化 ” してみること

じゃぁ、どうすればその最適な「たとえ」を見るける事ができるのでしょうか?

パッとすぐに浮んでくるのならいいのですが、やはり容易くはない。そこで、一つの「コツ」をいいましょう。

それは、「抽象化してから具体化にする」です。

ある事柄の説明を何かに「たとえる」とき、そのある事柄を一度「抽象化」し、抽象化したものから、別の具体的「たとえ」を見つける。

抽象化するとは、ある事柄の重要なポイントだけを抜き出して、もっと大きな視点でみてみましょう。ということです。

「抽象化する」について詳しく知りたい方は、次の記事に綴っております。どうぞご購読を。

今ある知識を「新たな発想」にするための考え方

バイクを抽象化すると「二輪車」です。そして、抽象化した「二輪車」の中から、具体的なものを探すと、「自転車」を見つけることができました。

「バイク」
↓(抽象化する)
「二輪車」
↓(具体化する)
「自転車」

つまり、「バイクってそもそも二輪車やん。二輪車といえば、自転車でたとえたら、きっとわかるんとちゃう?」という発想です。

これは、「たとえ話」の「的を得たたとえ」を見つける時の “ 基本 ” だと思ってください。

実際の会話の中では、「抽象→具体」だけでは、巧みなたとえ話が整うわけではありませんが、根本的にココをはき違えてしまうと、元も子もありゃしなくなってしまいます。

実は、たとえる力というものは、もっと深く、その技法は難しかったりします。

ですが、ここでしょう説明した「いったん抽象化してみる」→「そこから具体的なたとえをみるける」このことを意識するだけでも、明日からのあなたの、たとえ話にも花を咲かせられるというもの。

たとえば、明日にでも「たとえ話」をする機会に遭遇したとして、たとえ、たとえが思いつきそうになくとも、今日のたとえの仕方でたとえてみよう。

たとえば~。