「セッションが切れる」3つの条件 ─ Googleアナリティクスの理解 ─

Webサイトやブログにどのくらい訪問されたかどうかを表す言葉に、「アクセス数」を使います。しかし、アクセス解析に出てくる指標には、「ユーザー」「セッション」「ページビュー数」・・・など、「アクセス数」という指標はどこにもみつかりません。
「アクセス数」とは、広義の意味での訪問数を表しますが、アクセス解析では、同じ訪問数でも、サイトに訪問があった人数を「ユーザー数」、サイトに訪問があった回数を「セッション数」、サイト全体のページが表示された回数を「ページビュー数」など、単純に「訪問した」とは言っても、様々な条件があるため、一括りに「アクセス数」といった指標はありません。
Googleアナリティクスの指標は大きく分類すると、サイト全体の集客状況を分析する「集客」、ユーザーのサイト内の行動を分析する「行動」、目標に対する達成状況を分析する「コンバージョン」に区分されます。
集客指標一覧
サイト全体の集客状況を分析する集客関連指標一覧を確認しておこう。
- ユーザー
- セッション
- ページビュー数
- 平均セッション時間
- 新規ユーザー
- 直帰率
- ユーザーあたりのセッション数
- ページ/セッション
今回は、集客指標の一つ、最もなじみの薄い、「セッション」について解説しましょう。

「セッション」とは
「セッション」とは、サイトに訪問してから離脱するまでの一連の流れのこと。
例えば、あるサイトに訪問し、「ページA」と「ページB」を見た後サイトから離脱したとします。この「訪問 → ページ閲覧 → 離脱」という一連の流れが「セッション」です。

「セッション数」とは、上記の、(訪問 → ページ閲覧 → 離脱)を1つのセッションとして扱われます。
「ユーザー数」と「セッション数」の違い
「ユーザー数」は、サイトへと訪問者数(正確にはブラウザ事の訪問)を集計するのに対して、「セッション数」は、訪問回数を集計する指標です。
下図を見てください。

サイトに、訪問した人数(ブラウザ数)は、A男くんとB子さんの2人なので、 「ユーザー数」は、 「2」です。
そして、そのサイトに、 A男くんは3回訪問し、B子さんは2回訪問したので、合計5回サイトに訪問したことになります。つまり、このサイトのセッション数は「5」になります。
「セッション数」単体では、どのくらいの人が訪問したかという集計をとることはできませんが、 「ユーザー < セッション」になると、再訪問してもらったと考えられ、 「ユーザー = セッション」では、1回訪問で離脱したといえます。
「セッションが切れる」 3つの条件
「セッション」は、「訪問 → ページ閲覧 → 離脱」を1つのセッションとして扱われますが、注意しなくてはいけないのが「離脱」。
ここでいう「離脱」を「セッションが切れる」といいますが、一つのセッションを終えるのは、「離脱」ではあるが、単にページを閉じた場合とは限りません。
少しややこしいのですが説明をすすめます。
「セッションが切れる」つまり、1つのセッションを終えるパターンは3つあります。
- セッションの持続時間が切れた時
- 日にちをまたいだ時
- 参照元が変わった時
セッションの持続時間が切れた時
アナリティクスのセッションには「持続時間」が設定してあり、通常、デフォルト(初期設定)は30分となっています。
あるサイトに流入して30分以内に再訪問したとしても同じセッション扱いとなり、30分以上経過すると、新しいセッションとして計測される。
A男くんが「ページA」を訪問します。
訪問時間した時刻をAM10:00だったとします。
A男くん は、「ページA」をAM10:15に一度閉じて別のページへと移動しましたあと、再びAM10:25に「ページA」に再訪問しました。
A男くんは2回に渡り「ページA」を訪問していますが、30分以内の再訪問なので、セッション数は「1」となります。

という事は、30分以上経過したのち、再び「ページA」に再訪問すると、セッション数は、「2」になります。

尚、訪問時間した時刻をAM10:00で、そのままページを閉じないで30分以上閉じないで表示していた場合、AM10:30で1つ目のセッションは終了し、2つ目のセッションが開始します。

日にちをまたいだ時
例えば、日にちをまたいだ時(日付が変わった時)もセッションは切り替わります。
例えば23:50にサイトを訪問し閲覧を続けている場合、0:00からは前のセッションが切れて新しいセッションになります。

参照元が変わった場合
サイトへ流入してきた経路が変わるとセッションが切れます。
例えば○○サイトの「ページA」からリンクをクリックして、別の△△サイトを訪問したとします。
その後すぐに、 ○○サイトの「ページA」 に再訪問したとしても、「ページA」では、新しいセッションが開始されます。
また例えば、グーグル検索でキーワードを「aaa」として計測対象サイトに訪問したとします。
その後キーワードを「bbb」として計測対象サイトに訪問した場合も新しいセッションが始まります。
このように参照元となったサイトや検索の仕方などの流入経路が変わると、セッションが切れるということになります。