成功法則で成功しないのは法則の解釈が違うから

あなたには、実現したい「夢」はありますか?
もっと豊かな生活をしたいと思っていますか?
巷の成功法則では、これらが手に入る考え方や実例がたくさん紹介されています。それらを読むとワクワクしてくることでしょう。
成功法則とか、成功者の共通点とか、~する人の違いとか、こうすればいいという「決まり事」としていることが多かったりします。
そこに書かれていることは、おそらくですが、正しい可能性は高いでしょう。
誰もが何だか実現しそうな感覚になります。
もし本当にそれらの成功法則に効果があるのなら、なぜこんなに成功法則の本やセミナーに需要があるのでしょうか?
それらの本は誰をターゲットにしているかを考えてみると・・・。
そうなんです。
「成功したいけれども、成功できない人」をターゲットにしています。
それでも成功しないから、次から次へと、新しい方法に飛びつく。
でも、それらの本やセミナーは、結局は同じことを、切り口を少し変えてるだけですから。
そもそも、成功の法則とか、成功者の共通点とか、成功する人としない人の違いなど、決まり事のように定義してはいるが、本当なのでしょうか?
おそらく本当です。但し、一部の人にだけです。
ある調査によると、日本人の約5%の人には効果があるが、残り95%の人には効果がないとされています。
じゃぁ、この残り95%の人には全く効果がないのかといえば、そうとも限りません。
なぜなら、これらの法則とはか、成功の確率を高める効果はあるからです。
残り95%の人それぞれの可能性を追求することはできるからです。
なので、「こうすれば成功する」という考え方は、今すぐやめて、「こうすれば成功確率を上げられる」というパラダイムに移行しなくてはいけない。
成功する、成功しないという二者択一的な考え方は、ありえないということに気づかないといけません。
僕たちがアップデートしないといけないのは、モノの捉え方と考え方です。
そして、自分でコントロールできるのは、マインドだけだということもついでに知っておこう。
なぜなら、現実があなたを支配しているのではなく、あなたの捉え方が現実を作り、支配しているに決まってるからです。
成功法則は今話題の「流行」
さて、どうして、成功法則というものに人は食いつきたくなるのでしょうか?
まず「話題性」です。
著名人の経験なら読んでみたい人は大勢います。しかも、いつの時代も成功している人は必ずいる。
つまり、どの時代でも「その時代の成功者」とか、メディアに取り上げられている「今、話題の人」がいて、彼らが書いた本や動画などは話題性があるからです。
とかく日本人は話題性にすごく敏感なので、ワッと注目し、瞬く間に共有され、多数決の力によって、暗黙の仮想定義が成立する。
とくに、インターネット上ではその傾向が強く、見えない「暗黙のブロックチェーン」によってその仮想定義は強く守られているようだ。
「成功を収めている人の言葉は正しい」という先入観があるので、説得力を感じます。
成功した人の言っていることが正しいと思っているのではなく、言っていることが成功しているかどうかを見ているのです。
つまり、テレビや動画で現在話題になっている人が言っていることを成功者の言葉とし、それをある種の法則化とするならば、その人の話題性が衰退すると同時に、暗黙の成功法則も影響しなくなる。
じっさいそうじゃないですか?
人が影響を受けること、それが正しいと思うことは、その時代の価値観や話題性によることがほとんどです。
例えば、昔は運動中に水をのんではいけないといわれていたことが、今では積極的に水分補給するべきになってます。
当時はそれが正しいと思っていたのは、きっと影響力のある人が(誰かは知らないが)、「運動中の水分補給 = バテる」といったことが話題のではないだろうか。
水を飲んでもすぐには吸収されず、胃にもたれてしまって身体が重くなる、カラダが冷える、飲みたい欲求を我慢することで精神面を鍛える、という暗黙の法則化みたいなのが定義され、誰もが影響された。
昔と今の価値観や話題性に違いがあるのは当然で、それは、すべてにおいていえることです。
そう考えると、成功の法則も一つの時代の流行ものに過ぎないのではないでしょうか。
それに、成功の法則とか、成功者の共通点なんてのは、「その人だけの条件」であって、他の誰かにその法則や共通点が合致するとは限りません。
そもそも「法則」が普遍的に成り立つのは、物理的な法則であって、非科学的な法則は人によって成り立たないことがあります。
例えば、物理的な法則に慣性の法則があります。これは、動いている物体はその速度を保ったまま同じ速さでまっすぐ進み続けるという、物理的な性質を表した法則です。
これは誰にでも当てはまる普遍的なことですよね。赤ちゃんにもご年配に人でも必ず作用する現象です。
しかし、引き寄せの法則とかになると、全ての人に当てはまるとはいえないはずです。
なぜなら、その人の捉えかた次第だから。
慣性の法則は、「動いている物体はその速度を保ったまま同じ速さでまっすぐ進み続ける」と捉えることもなく、その法則は成り立ちます。
だけど、引き寄せの法則は、自分はできないと思えばできないし、できると思えばできるという捉え方によって、その法則が成り立つ人とそうでない人がいるらしい。
成功法則や成功者の共通点といった非科学的なことに「誰かに当てはまったことを他の誰かに当てはめる」というやり方は構造上の限界があります。
にも関わらず、それを他者にも当てはまるものだ思ってしまっている。
これは、ウィンドウズのOSをMacのパソコンにインストールするようなもの。成功者の習慣とかクリエイティブな人の持ち物といったテーマが流行るのは、「何かをすれば何か(奇跡)が起きる」と信じているからに他なりません。
しかし、何かをすれば成功するとか、より創造的になれるというのは残念ながら幻想です。
成功する確率を上昇させるパラダイムへ
ですが、成功法則や共通点などを一切受け入れないようにしようということではありません。
成功法則はある、成功法則なんてあるはずがない、共通点はある、共通点なんてない、このような白黒はっきりさせた二者択一的な考え方はよくありません。
僕たちの未来とは「可能性」であり、どんなことでも自分の捉え方によって、その可能性は高くなります。
成功法則なんてものも、自分の解釈の仕方で未来を変える「可能性」を追求できると証明しているのです。
ただし、変えられるのはあくまでも「可能性」。
必ず成功する方法はあり得ませんが、確率を上げるように働きかけることは可能なのです。
僕たちはこれまでのような「絶対に成功する法則を探すパラダイム」から「成功する確率を上昇させるパラダイム」へシフトする必要があるということなのです。
僕たちは大きな間違いをしている。
心が現実を映し出す鏡なのではなく、現実が心を映し出す鏡なのです。
なぜなら現実が何かを決めているのは僕たちの「心」だから。
にもかかわらず、僕たちは現実の方を変えようと必死になってしまう。
例えば、他人の意見や社会を変えようとしてしまう。人によって対象こそ違えど、多くの人が自分ではなく環境を変えようと試みる。
作用と反作用の法則を、中学時代に物理で習ったことがあると思います。人々は外側ばかりを変えようとするので、その反作用で自分の内側にストレスが生じます。
また、いくら環境を変えたところで、それをどのように処理するかという心は変わっていないので、本質的な問題は解決していません。
変えるべきは現実世界ではなく、自分の「心」。自分の見方、考え方を変えれば、現実の在り方が変わってくるはず。
考え方を変えているので、その結果に与える意味づけも変わります。
意味づけが変わるということは、現実として捉えられるものがまったく違うものになる。
自分の内側を変えることで、自分にとっての現実が変わってしまう。自分にとっての現実が変われば、自分が本当に望む現実を実現するために働きかけることができるようになると信じよう。
すべての鍵はまず、あなた自身があなたの「可能性」を信じることから始まるのである。
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