すぐに行動しない、つい先送りをしてしまう理由

すぐに行動しない、つい先送りをしてしまう理由

人の口ぐせは、「あとでやろう」。「あとでやろう」という気持ちの裏には、「あとならできる気がする」「あとでやったほうが早くできるはず」という気持ちがある。

ですが、実際はそんなことはない。あとでやったところで自分の才能も状況もほとんど変わらない「いま」が再びやってくるだけ。

未来の自分は今の自分よりも有能で素晴らしいだろう。人は、一寸先の未来を想像以上に楽観的に考えてしまう心理が働く傾向があります。

「また今度やろう」「いずれはしよう」「明日すればいいや」・・・

先送りすればするほど状況は変化します。今すぐやるべきことは、今すぐやってしまうのが実はベストで最もやりやすい状況。

それをわかっていながら人はなぜ、先送りしてしまうのでしょうか。

先送りするのは「今すぐやらなくてもいいこと」だから

毎月10万円を貯金する

毎月10万円の借金を返す

さて、これら2つの内、どちらを優先させますか?

おそらくですが、後者の「毎月10万円の借金を返す」を優先させるはずです。

ではなぜ、貯金をすることよりも、借金を返す事の方が優先事項なのでしょうか。

それは借金を返さないと取り立て屋がくるかししれません、利子が増えて返済額は余計に膨れ上がってしまう。ストレスが余計に溜まって精神上よくない・・・

など、言わずもがな借金を返すことは、最優先で「やらねばならないこと」だから。

毎月給与日になると、必ず返済すべき支払いを先に済ませます。「やらねばならないこと」なので、すぐに行動に移せるのです。

一方、「毎月10万円を貯金する」ことは、特別な目的がない限りは、「今すぐやらなくてもいいこと」です。

月々の支払いを済ませ、生活費、必要経費などを使ってもそれでも余ったら貯金をしよう。などと考えるのではないだろうか。

貯金はした方がいいに決まってはいるが、誰かに責められわけでもなく、むしろ貯金をせずともなんとか切り盛りしていけるため、優先順位は低く、つい先送りにしてしまう。

借金の返済は、「やらねばならないこと」だから、すぐに行動できる。貯金は、「今すぐやらなくてもいいこと」だから、先送りにして後回しになる。

そう、すぐにやらないとわかっていても、すぐに行動にうつせない。ついつい物事を先送りにしてしまう原因はココにあるのです。

優先順位はいつも目先のメリットになる

借金返済は、今すぐやらなくてはいけない緊急な事ですが、貯金は将来的に重要なことだが、今すぐやらなくてもいい緊急性はありません。

借金返済は、毎月やらないとデメリットがすぐにでてしまうが、貯金は毎月しなくても、すぐにデメリットはありません。誰も責めたりはしないし、命を奪われることもありません。

だから先延ばしにしてしまうのです。すぐに得られるメリットを優先させ、すぐに得られないメリットは先延ばしにしてしまう。

人は、「メリットを伴う行動を好み、デメリットを伴う行動を避ける」という損得勘定で行動しようとする現在思考のバイアスの罠にはまってしまうため、やるべきことを先送りにしてしまい、後に後悔する羽目となるのです。

人はなぜ「後悔」する羽目になってしまうのか?

すぐ行動できない理由は、緊急を優先させ、重要を先送りにしてしまうから。緊急性のない重要な事は「今すぐしなくてはならない」という焦燥感に欠けるので、どうしても後回しにしてしまうのです。

部屋の片づけを後回しにしてしまうのは、多少散らかっていてもそんなに困らないから、ジョギングが続かないのは、別にジョギングしなくても、困る事はないから。

誰かに怒られたり迷惑をかけてしまうこともない、あやってもやらなくても、とりあえずは今のままでも何の問題もないという行動しない理由がまかり通るからです。

やらないとわかっていても、つい先送りにしてしまうのは、リアルな現実に危機感がないからです。

「すぐにやらないこと」はすぐにやれないから

貯金をすることも、部屋を片付けることも、ジョギングをすることも、確かに緊急性がない部類かもしれませんが、重要な事だという認識はあるはずです。

すぐにやろうとしない理由の一つに、「すぐにやれない」ことが考えられます。

先ほどの事例で、「毎月10万円を貯金する」は、普通一般の人の収入ではできそうにありません。ですが、「毎月2,000円つづ貯金する」ならどうにかできそうです。

つまり、やらないとわかっていても、つい先送りにしてしまうのは、そもそも「やれないくらいハードルが高すぎる」ことも原因。

すぐにやれない人は、イメージが漠然としている。「運動をする」「ダイエットをする」「貯金をする」など、これではいつまでたっても動けません。

すぐに行動に移せる秘訣は「分解」してみること。「運動する」といってもやることはいろいろあるので、仮に「走る」に絞ったとします。走るためには、シューズをはかなくてはいけません。シューズがないならスポーツ店で買わないといけません。

スポーツ店で買うか、ネット通販で買うか、どんなシューズがいいのかなど、調べる事を先にする必要もあります。

このように、「運動をしよう」という漠然とした夢想をかかげても、それはタダの夢想に終わります。

本当に行動に移せることは、私たちが思っているよりも、そのプロセスはこまかいもので、その細かく分解したことにフォーカスしないと、実際動けないものなのです。

子供に「部屋を片付けなさい」というよりも、「そこにあるプラレールはこの箱に入れて、あそこのおもちゃ箱にいれておきなさい」といったほうが、すぐに実行してくれます。

それは、「プラレールというおもちゃをこの箱に入れる」ということが、「すぐにできること」だからです。

「片付けなさい」という漠然なことをいっても、すぐに行動できません。子供だけでなく、大人も同じで、「すぐにできる簡単な事に分解」しないと、すぐに行動に移せないものなのです。

実行可能な作業にまで分解し、すぐにできる事まで落とし込むことで、やれないことも、やり始めることができるもの。

「選考逆転」の罠に気を付けよう

家に帰ってから、コーヒーを飲もうと思っていたのに、帰宅の途中でコンビニで買って飲んでしまった。勉強をしようとしていたのに、漫画を読んでしまった。

ある時点と別の時点で、ものごとの価値が逆転してしまうことを「選考逆転」といいます。

すぐにやらなくてはいけない事が後回しになってしまう典型的なパターンは、この「選考逆転」の罠にハマってしまうことです。

ここには、人の「快楽」が関与しています。すぐに得られる快楽は、すぐに行動するが、すぐに得られない快楽は、すぐに行動しないということ。

要は、今すぐ楽しめることや、すぐにでも望みがかなう事に価値を感じやすいため、気づけば重要な事が後回しになってしまうのです。

誰でも経験はあるはずです。ですが、すぐに望みがかなう快楽ほど、後回しにしたほうが、実はもっと快楽を感じるのです。

勉強をした後に漫画を読んだほうが、より快楽を得られるもの。コンビニでコーヒーを買ってしまうより、家でリラックスしながらコーヒーを飲んだ方が、快楽を感じるものなのです。

つまり、すぐに叶うことは、いつでもすぐにできる事で、後回しにしようが何の問題もない、それどころか、少しばかり寝かせておいた方がその快楽はより良く感じることがある。

やらなくてはいけないことは、大抵はすぐに快楽を感じないため、どうしても後回しにしてしまう。

「気づけば○○してしまっていた」という時は、「選考逆転」の罠にハマっていないかを確かめてみましょう。