「平均ページ滞在時間」の落とし穴─ Googleアナリティクスの理解 ─

「平均ページ滞在時間」の落とし穴─ Googleアナリティクスの理解 ─

事実を明らかにするはずのアクセス解析ではありますが、やはり“ 完璧 ”ではありません。

コンテンツをちゃんと読まれているか知る材料の一つとして、「ページがどのくらいの時間見られたか(滞在したか)」があります。

これは、Googleアナリティクスの「平均ページ滞在時間」という指標でみる事ができます。

しかし、「平均ページ滞在時間」の仕組みを知らないと、誤った評価を下してしまうのです。

ユーザーが見ているページを分析する「行動」指標

Googleアナリティクスの「行動」指標では、ユーザーがWebサイトをどう見て触ったのか分かる項目。

各ページにどれだけユーザーを集めたか、どれだけ滞在したかなど、どのページに人気があるかを把握できる指標です。

行動指標一覧

では、Googleアナリティクスの行動指標一覧を確認しておこう。

  • ページビュー数
  • ページ別訪問数
  • 平均ページ滞在時間
  • 閲覧開始数
  • 直帰率
  • 離脱率
  • ページの価値

今回は、ユーザーが訪問したときの滞在時間を計測する「平均ページ滞在時間」について説明します。

「平均ページ滞在時間」の算出方法について

「ページ滞在時間」とは、一つのページにどのくらい表示されたかをタイム表示形式(00:00:00)で計測されます。

例えば、「ページA」が表示されてから内部リンクを辿り、「ページB」が表示されるまでのタイムを計測。

では、「平均ページ滞在時間」とは、すべてのユーザーのページ滞在時間を、全体の「ページビュー数」で割る事で求められます。

平均ページ滞在時間
=ページ滞在時間の合計÷総ページビュー数

では、下図を見て下さい。

「ページA」に、A男くんが1分20秒、B子さんが2分20秒、C男さんが2分10秒をそれぞれ滞在した時間だとします。

3人のページA合計滞在時間は「6分」で、ページビュー数が「3」なので、6分 ÷ 3PV = 2分(00:02:00)となります。

「ページ滞在時間」計測手段の落とし穴

さて、 Googleアナリティクスの「平均ページ滞在時間」は、どう計測されているかご存じですか?

実は、アクセス解析における「滞在時間」は、その仕組みを知らないと誤解してしまう要素となります。

結論からいうと、 Googleアナリティクスの「平均ページ滞在時間」は、“ 正確性が低くそのまま信用してはいけない ”

どういうことか?順を追って説明してみよう。

まずは、グーグルアナリティクスの「平均ページ滞在時間」について、実際のどう計算されているかについて説明します。

「平均ページ滞在時間」は、“ 最後に見た(閲覧した)ページは計測されない ”

最期に閲覧したページとは、つまり「離脱」したページが計測されないということです。

例えば、「ページA」 → 「ページB」 → 「ページ C」の順に内部リンクで訪問した場合、ページCは最後に見たページであり、「離脱」したページです。

この離脱した「ページC」を解析では、「0」(0分0秒)として計測する。

なぜ、このような不完全な計測しかできないかと言いますと、アクセス解析の「ページの滞在時間」は、そのページの閲覧開始時刻から、“ 次のページの閲覧開始時刻 ” までの差分を計測しているからです。

これはアクセス解析では一般的な手法で、 Googleアナリティクスでもこのルールに従っていまるのですが、ページCのように、「ブラウザのタブを閉じた」、または「他のサイトに移動した」など離脱したページは、“ 次のページの閲覧開始時刻 ”が存在しません

よって、滞在時間を算出できないという理由です。

「平均ページ滞在時間」に生じる誤差

例えば、A男くんは○○サイトに訪問し、「ページA」→「ページB」→「ページC」の流れで離脱したとします。この時の「ページA」の滞在時間はきちんと計測されます。

次に、B子さんが同じ○○サイトに訪問しましたが、A男くんとは違って、 「ページC」→「ページB」→「ページA」の流れで離脱したとします。

よって、この時の「ページA」は最後に閲覧したページ、つまり「離脱」ページなので、滞在時間は計測されない、という事になります。

続いて、同じくC男さんも○○サイトに訪問しましたが、「ページA」を閲覧してそのまま離脱しました。この場合「ページA」は離脱ページになるため、滞在時間は計測されません。つまり、直帰したページは、「ページ滞在時間」の集計として対象外。となるのです。

では、3人が訪問した「ページA」の「平均ページ滞在時間を」集計してみるとどうなるでしょうか?

このように、本当ならば、ページAの合計ページビュー数は「3」のはずですが、B子さんとC男さんが閲覧したのが、離脱ページなために、ページ滞在時間の集計が対象外となり、A男くんの1ページビュー数だけの集計となってしまうのです。

直帰率の多いページの滞在時間は注意が必要

ページ滞在時間は、訪問ユーザーのページ遷移によって差分する対象が発生して、初めて集計される指標です。

つまり、始めに訪問したページのみ閲覧して離脱してしまう、直帰率の高いページは、平均ページ滞在時間の対象外となります。

例えば、あるページに10人のユーザーが訪問した時、ページビュー数は、「10」となります。10人の内、9人がそのサイトのみを閲覧して離脱したとします。

そうなると、ページ滞在時間の集計対象は、10人中1人だけとなり、1割しか計測されないこととなります。

これでは、平均のページ滞在時間を計測したとはいえません。

滞在時間は、精度を求めるのがそもそも難しい指標といえる。

しかし、自サイトの滞在時間を解析するのであれば、「相対的な分析」が必要。

平均ページ滞在時間の目安や「5分」以上が良いページ、といった時間の「絶対値」はありません。

平均セッション時間の目安に「20分」以上が良いページ、といったものもありません。

要は、過去の自サイトで算出された「滞在時間」を元に、どれだけ改善されたか?

という、「相対的に分析する」ことが重要となります。

したがって、グーグルアナリティクスで「滞在時間」を分析する際には、ページ間で「相対的に比較する」、あるいは、「施策の前後で比較する」など、「比較して変化を見る」といった使い方をおすすめします。