「目的地を定める」ことの本当の理由は旅行前の楽しみ方にある

「目的地を定める」ことの本当の理由は旅行前の楽しみ方にある

会社員のAさんは、仕事柄、海外に出張するととなった。会社の上司とともに飛行機に乗りこれから離陸です。

誘導路を走行し、時速25kmぐらいで滑走路へ進入すると共にエンジン音が徐々に大きくなり、いよいよ離陸滑走が始めるとゴトゴトという地面の振動が速度に合わせ大きくなった。

体がシートに押さえつけられるような加速がしばらく続き、十分速度が付いた後にフワリと浮き上がり、フラップは翼の中に引きこまれ離陸は成功。あっという間に地上は遠ざかり、人も建物も小さくなった。

さて、上空1万メートルを飛行しているビジネスクラスに乗って、Aさんはどこに行くのでしょうか?

それがなんと、Aさんはこの飛行機が「どこに向かっているかわかっていない」という・・・?!何のために飛行機に乗っているのかさえ分かっていない。

ただ、会社の上司に付いてきているだけ。行先も知らない、目的もよくわかっていない、上司のお供をしているだけ??!

さぁ、あなたはこのAさんの事をどう思いますか?

「いくら何でもそんな人はいないだろう。上司のお供といえど、行先くらいはわかっているだろ。」と、そう思うでしょう。

あなただったら、必ず目的地くらいわかっているはず。何のために行くのかも仕事内容も把握しているのは当然です。

実は、どこへいくのかその「目的地」は曖昧になっている

それでは、ここでAさんの事例は一旦置いておき、話を変えます。

「あなたは1年後の今日、どうなっていたいですか?」「そうなっていたいのは何のためですか?」ハッキリと明確に答えられるだろうか?

「……うーん、そうですねえ……」大抵の人が、即答ではなく「聞かれたから、その場で考えて答える」ではないだろうか?

ほとんどの人が日常をこのような状態で過ごしている。前述のAさんのように、ただ単に飛行機に乗っている(=ただ毎日を過ごしているだけの生活)。

自分が実現したいこと、叶えたいこと、目的地は明確に把握しているだろうか?

いや、そんなことはない!何も考えないでただボーっと過ごしているわけじゃない!あなたはそういう。

それでは、もう一度尋ねさせてください。「あなたの1年後の今日、どんな自分ですか?」先ほどの質問とは少し違います。「どうなりたいか?」ではなく、「どうなっているか」です。

飛行機に乗って到着地がハッキリとわかっているなら、あなたの未来もハッキリと答えられるはずです。曖昧だと、どの便にのればいいかもわかりません。電車ならどこで下車すればいいかわかりません。

そうなんです。自分の事にもかかわらず、未来の自分の到着場所をハッキリわかっていないのが実際です。

なぜか?その理由ははっきりしています。未来はまだ経験したことがないから。見たことがないからです。未来を明確に予測する事なんて普通の人はできません。

人は過去の記憶を頼りに今を生き、新しい情報を少しずつ取り入れながら徐々に成長していくものだとされる。いってみれば、それが正常であり、普通です。

しかし、時にその普通ではない人達も存在する。例えば、私の知る限りでは、孫正義、スティーブ・ジョブズ、イチロー、本田圭佑といった大きな成果を成し遂げた方たち。

この方たちのエピソードに共通していることは、非現実的な「ゴールを設定していた」ことが分かっているとされている。

つまり、自分の未来の姿を誰よりもハッキリと描く能力が高く、ただ夢中にそのゴールに向かっていた。あなたもそうなりたいと願っているかもしれない。

だが、実はあなたも、そして私も、だれもがこの偉人者と同様の事を今まで何度も経験しているのです。

「旅行」はしたことありますか?そりゃぁ、もちろんありますよね。国内でも、海外でも、家族旅行、もしくは一人旅は楽しいもの。

楽しみにしている旅行に行くときは、目的地の場所や時間、必要な持ち物など、旅行先での行動内容など、これでもかというくらい細かく計画を立てるでしょう。なんならGoogleマップでシミュレーションする方もいらっしゃるかもしれません。

観光旅行なら、ホテルや旅先の画像をインターネットで検索し、旅行の日まで毎日のようにワクワクしながら見たりします。

知っていますか? 旅行を “ 3倍 ” 楽しむ方法を

それは、「旅行に行く当日までの数日間を楽しむ」、「旅行中を楽しむ」、そして「旅行したことを旅好きの人達と思い出をシェアする」。

「旅行前 × 旅行中 × 旅行後 = 3倍旅行」、という楽しみ方。

「なーんだ、そういうことかぁ~」って思ったかもしれませんが、ですが、「旅行前のワクワクした楽しさ」はあなたも経験したことあるでしょう。

旅先の画像を見たり、いろいろ調べたり、必要なモノを買いそろえたりなどすればするほど、まるで旅行しているかのような楽しさを味わう事ができます。もしかすると、旅行中より楽しいかもしれません。

さて、どうしてここまで、念入りな計画を立てたり、画像を毎日のように眺めてしまうのでしょうか?

旅先はあなたが「行きたかった場所」だから。その旅先の、絶景スポットや映画のロケ地、ご当地料理など、「何のために行くのか」がハッキリとしているから。そして何より、「楽しい」から。

ずいぶん当たり前のようですが、この旅行前の「5つのプロセス」を改めて確認してみよう。

自分の行きたい目的地が明確

何のために行くのかその理由がある

旅に必要なモノをそろえる

画像を見たり、調べたりを前日までする

ワクワクとした希望がある

この5つの事がもれなくそろえば、確実に旅行は“成功”できそうです。楽しい旅行の際、あなたは旅の日という未来を呆れるほど明確に想像をするでしょう。

さて、楽しい旅行の日のことはあれやこれやと想像するのになぜか、「自分自身の将来」の想像は、すごく曖昧になってはいないだろうか?

では、尋ねます。「あなたの1年後はどうなっていたいですか?」「それは何のためですか?」

どうです?楽しい旅行なら、明確な事を即答できるが、あなた自身の未来(将来)のこととなると、非常に曖昧な答えしか、でないのですか?

冒頭の出張に出かけたAさんのように、目的地も目的もハッキリしないまま、ただ何となく飛行機にのってはいないだろうか?

よーく考えてみよう。理想とする未来像を映し出すのはあなたの頭の中だけです。つまり、頭の中でハッキリと描写しないと、脳はそれに向かっていこうとはしません。

あなたがやるべきことはもう、すでに気づいたはず。先ほどの、「旅行前の5つのプロセス」をすればいいのです。

目的地の設定がハッキリとしている
→「目的のゴール設定」

何のために行くのかその理由がある
→「なぜそうなりたいか理由を明確」

旅に必要なモノをそろえる
→「必要な情報や知識だけが入ってくる」

画像を見たり、調べたりを前日までする
→「何度も脳に情報をおくる」

ワクワクとした希望がある
→「楽しい事こそものになる」

目的を定めることの本当の意味

なぜ、未来の目的をハッキリとさせておく方がいいのでしょうか?

よく勘違いされるのですが、やりたい事を想像し、潜在意識に刷り込むことで「引き寄せ」が生じるから、というもの。

そんな法則があるかどうかは知りませんが、ここでいってることは「引き寄せの法則」とか、「宝の地図」とか、そのようなものとはちょっと違います。

目的を明確にするということは、「仮説」を立てることでもあります。つまり、一種の「仮説思考」。

仮説を立てることの意義は、その仮説に対する「検証」をすることです。つまり、目的とするゴールを仮説し、そのゴールまでの必要とする過程がハッキリとする。必要としないムダな情報取得や、行き当たりばったり行動になったりはしないということです。

ある程度目的地を定めておくこと(仮説を立てる)のメリットは、そこに辿りつくまでのプロセスの生産性を上げ、「何のために毎日がんばっているのだろう?」という不安をなくすことでもあるのです。

例えば、イタリアに旅行にいくとします。そのとき、イタリアに関する情報だけをいろいろと調べるはずです。まさか、アフリカとか、ベネズエラとかに関する情報を集めたりはしないはずです。

それは、イタリアに行くという「目的」がハッキリしているから、「ムダな情報取得をしなくてもいい」つまり、必要な事だけを絞ったプロセスを辿る事ができるのです。

自分が毎日していることが、「未来の目的」に応じているか。何から何まで全てがそうである必要はないが、今日していることの結果が、自分の未来をつくることは確かです。

さぁ、今から旅行の準備を始めよう。 あの旅先が待っている。 そこはどんな場所ですか?何ができますか?もっともっと期待を膨らませてもいいかもです。自由なんだから。何を想像しようが。

旅行で一番ワクワクするのは、「旅行前」なんだから。