“ 三日坊主 ” の習慣化「スリーデイズアクション」

「やる気が出たら始めるぞ!」って思ってる人はいつまでも始められません。
「とりあえず1回やってみるかな」と毎日言ってる人は、結局毎日続けてしまっている。
最初から毎日続けるぞって気合を入れてしまっているから続かない。
「とりあえずやってみる」という“ゆるい感じ”で取り組める状態を習慣というのです。
三日坊主ではなくて「3日間1セット」
まずは三日間続けてみる。三日坊主でもいい。3日続いて挫折して、意気消沈してもうやらなくなるっていうのが一番NG。
三日坊主も10回やったら合計30日間です。
連続30日間にこだわる必要なんてどこにもないし、そうしなさいなんて恐らく誰も言ってません。
三日坊主っていうとネガティブで怠け者のイメージがあるので、「3日間を1セット」として取組むことを決めるのです。三日間限定で。
それを、10回とか15回とかに置きかえればいいのです。もちろん1セットをいつやるかを決めるのは自由です。今月は、「7/1・7/2・7/3」、「7/15・7/16・7/17」、というように。
先月は3回達成したので、今月は4回達成を目指そう。来月は忙しい月なので、再び3回達成を目標に。
そうこう言いながら1年が過ぎた時、「あなたは1年間、継続し続けた」といえるのです。
ありもしない、誰も言っていない決まり事をあたかもそうしなくてはと思い込んでしまうのは、どうしてでしょうか?
それは、自ら「気合い」でやる気をおこそうとするからです。
気合いという感情は、瞬発的な感情です。瞬間的に最大限の力を出し切ることです。
重い荷物を持ち上げるとき、「よいしょっ!!」って気合をいれて持ち上げます。一瞬だけなら持ち上げることもできますが、持ち上げたままの状態で居続けられますか?
がんばっても、5分程度で限界が来るはずです。いえ、3分持つかどうか。
習慣に、「気合い」という瞬発力は通用しない。
気合を入れるとやる気が無くなる理由
さて、調子が悪い時、乗り気でない時、僕たちはついつい『気合を入れがち』です。
ですが、メンタルがネガティブな時に、「気合」を入れるというのは、多くの場合で逆効果になります。
「しんどい」「めんどくさい」「つらい」などのネガティブ感情が強い時に、気合を入れてその感情を反転させて頑張ろうとしても実は逆効果なのです。
なぜなら、気合を入れて強まるのは、もともとあったネガティブ感情なのです。
「しんどい」と思っている時に、「しんどいなんていってられない」と気合いを入れると、もっともっと「しんどい」が強化される。
「めんどくさい」と思っている時に、「めんどいなんていってられない」と気合いを入れると、さらに「めんどくさい」が強化されるのです。
そんな経験ありませんか?無理やり自分に気合をいれて言い聞かせ、心にもないことを否が応でもやろうとすると、なんだか余計に力尽きてしまう。ということが。
これは、心理学で、「生理的覚醒による優勢反応の強化」といいます。
生理的覚醒とは、“気合いを入れる”ことをいい、優勢反応とは“本当の気持ち”を意味します。
つまり、「気合いを入れると本当の気持ちが強まる」ということです。
「やりたくない」という“本当の気持ち”の感情を抱いている時に、「やるぞ!」と気合いを入れると「面倒、やりたくない!」という本当の気持ちが余計に強まるということ。
逆に「やりたい」という“本当の気持ち”の感情を抱いている時に、「やるぞ!」と気合いを入れると「俄然やる気がでてきた!」というように、さらに「やりたい気持ち」が強まるということになります。
要は、気合いを入れるというのは、心の中で思っている“本心”をさらに強める効果を発揮させるものなのです。
本当はしたくない、しんどくてもやらなきゃって思っている時に、無理に気合をいれてもそれは全くの逆効果なのです。
気合いを入れずにすんなり行動に移せる3つのコツ
では、どうすれば、やりたくない時に、やれる気持ちにすることができるのでしょうか?
それは、やりたくない時に、「やるぞ!」と気合を入れないこと。まずはコレが大切です。これ以上に「やりたくない」を怪物化させてはいけませんから。
そして、重要なのは、「とりあえずやってみる」です。
気合いを入れずにすんなり行動に移せる一つ目のコツは、
「とりあえずやってみる」。
「とりあえず、1回だけやってみる」試してみる気持ちで十分なのです。
あなたは、こんな経験はないでしょうか?
誰かと食事をしているとき、自分がおいしいと思っている料理を、他の誰かが「それ、ホントにおいしいの?」「なんかまずそうだけど」「私には無理かなぁ」といったとしましょう。
そんな時、あなたは、「いいから、とりあえず食ってみな。」「一口でいいから食べてみなよ!」っていいませんか?
こういう事なのです。自分の本当の気持ちは「やりたくない」、つまり、食べたことのない料理をまだ食べていないだけ、ということです。
なので、とりあえず一口食べてみないとわかりっこないのです。とりあえずやってみないと、本当にやりたくないという気持ちが本心なのかどうかがわからないのです。
要は、やってみないと、わからない。とりあえずやってみると、大抵は、「食べず嫌い」だったことに気付くものなのです。
しんどい、辛い、めんどくさいときは、「とりあえずやってみる」は、心理的にも理にかなっているのです。
さらに、ポイントは「続かなくてもいいから1回やってみる」ということ。1回だけでいいなら、なんとかできそうでしょう?初めからそのつもり取り組むことを決めてしまうのもコツなのである。
そして、気合いを入れずにすんなり行動に移せる二つ目のコツは、毎回スタート地点に立って「とりあえずやってみる」事です。
「とりあえずやってみる」というのは、始めだけではありません。毎日でもいいのです。毎日「とりあえず1回だけやってみる」という、毎回スタート地点に気持ちをリセットさせるのです。
なぜなら、人は、「始めだけは、やる気満々の状態でいられる」からです。そして、中間あたりで停滞し、後半は失速してしまう。それが人の行動であり、当然のことなのです。
昨日もやったから、これまで続けてきたから。その続きで今日もやろうとすると、それは停滞期間か、もしくは後半の失速地点かもしれません。
ではなくて、毎回スタート地点の「やる気がある状態」でいよう。ということです。
さて、気合いを入れずにすんなり行動に移せる三つ目の方法は、
「小さく」やってみることです。
なぜ続かないのか?もっと言うと、なぜ始めることさえ出来ないのか。
それは完璧にやろうとするからです。目標の建て方が根本的に間違っています。「今日やらなくてはいけない事」を目標にするのではなく、「今日できる事」を目標にしないといけません。
「気持ちを高めて大きな行動」をしようとするのではなく、「気持ちが高まっていなくても出来るような小さなこと」をただ、やってみる。という事こと。
「とりあえず」「“小さく”やってみる」これだけに集中すると、勢いがついて、楽しくなってきたり、前に進めたりするものです。
もう一度確認しておきましょう
やる気が起きない時は、気合いを無理に入れるのはかえって逆効果です。
「とりあえずは1回だけ、小さくやってみる」という気持ちで毎回取り組むことです。
そして、「とりあえずは1回だけ、小さくやってみる」を3回を1セットとして、今月は何回で、来月は何回というように、三日坊主をの回数を徐々に多くしていくのです。
これは言ってみれば、「三日坊主の成功法則」と名付けたいのですが、もっと聞こえをよくしたいので、「スリーデイズアクション」とでもいっておきましょう。
タイトルの 「スリーデイズアクション」 をみて、何やら特別な習慣化の方法があるのか?」と思った方、残念。私の造語でした。