暑さに勝つ!「汗トレーニング」のススメ

暑さに勝つ!「汗トレーニング」のススメ

暑い、熱い。

ギラギラと降り注ぐ陽射し、気温は平均35℃くらい。

今日も、職場で「おそろしく暑い」と誰かがいってました。

暑すぎて「暑い」という言葉を発する事さえしんどいのか「ッツ~」っていってました。

暑い。おそろしくアツイ、そして篤い。

仕事を終え、家にかえったらすぐに、デロデロになった作業着を洗濯機の「槽」に葬ったあと、風呂に入るや否や、頭からシャワーを浴びます。

日照り続きの時、恵の雨でうるおされる農作物の気持ちが何だか分かる。

そんなイメージで、恵の水シャワーを浴びることで心と体の回復させます。

そのあと、(体を洗ってから)浴槽につかるのですが、おそらく水温は約35度くらいでしょう(夏なのでぬるめ)。

いい湯かげんなのですが、若干「ぬるい?」と感じることもあります。

気温35℃は暑いのに、お風呂の水温35度は熱くはない。真夏なので、ちょうどいい湯かげんなのですが、春とか秋とかだと「ぬるっ」ってなります。冬場だと「さむっ」ってなります。

35℃は、暑い、熱い?

この謎を解き明かす説明を、ちょー簡単にすると、お風呂の水は体温の熱をうばうから。

気温とは、空気の温度です。空気は熱の移動(あつい→冷たい)が起きにくいため、体温が奪われることはないのですが、水は熱の移動が起きやすいため、体温が奪われやすいのです。

なので、体温が36度で、お風呂の水温が35℃だとしたら、体温(36度)の熱は、水温(35℃)に移動する。なので、お風呂の35℃は、熱くなくて「ぬるい」と感じるのです。

ぬるい浴槽につかるメリット

真夏のお風呂は拷問。このクッソ暑いときに浴槽になんてつかってらんねー。って方も多いでしょう。

ぬるめのシャワーでササッと済ませるのが限界かもしれません。

真夏の浴槽浴は、のぼせてしまったり、脱水症状になるリスクがあるため、手短にシャワー浴で済ませるほうが熱中症のリスクは免れます。

ですが、「ぬるめのお風呂につかる」はむしろ、夏バテ予防、熱中症予防になるという。

夏場は気温が高く、周りの空気の熱の移動が起きにくいため、体に熱がこもってしまう事で「暑い」と感じます。

熱がこもり、体温が上がり過ぎてしまうと「熱中症」になります。

なので、そうならないために、「汗」をかくことで、上がり過ぎた体の熱を下げているのです。熱中症予防に汗をかくことは、非常に大切なこと。

汗は皮膚の「汗腺(かんせん)」という器官から出ます。人体には300万~600万の汗腺がありますが、全てが活動しているとは限りません。

通常動いているのは230万程度で、この汗腺を、「能動汗腺」という。この能動汗腺が多いほど「汗をしっかりかける」ということです。

「熱中症」にならないために最も重要な事は、「汗」をかいて体温を下げることです。

熱中症予防に「水分補給は絶対」ですが、それは汗をかいて体の水分を補うためでもあります。そもそも汗をあまりかけない体だと、いくら水分補給をしても、こもった体温を下げることができません。

つまり、汗をちゃんとかける体にするには、能動汗腺の働きを活発化させることです。

高齢の方に熱中症が多いのは、加齢に伴い能動汗腺の働きが低下するため汗をあまりかかず、体内に熱がこもりやすいという理由が挙げられます。

なので、普段から「汗をかく習慣」を身につけることで能動汗腺の働きをよくすることが、熱中症予防にも繋がると考えられています。

汗は蒸発しないと体を冷やしてはくれません

人は体温が上昇したとき、体温を下げるために汗腺から汗を排出し、体温を下げ適正な体温調整をコントロールするといいました。

しかし、じつは単に汗が出ればいいわけではなく、汗がすばやく「蒸発」しなければ、うまく体温調節できないのです。

汗のような液体が蒸発し、気体になる時、大量のエネルギーが発生します。そのエネルギー源は「熱」。つまり、周りの熱エネルギーを奪って、液体は気体に蒸発するのです。

ということは、体から出た汗が蒸発するとき、体の熱が奪われる、つまり、体を冷やすということです。

この、液体が気体になるときに周囲から吸収する熱のことを「気化熱」といいます。汗が蒸発すると、「気化熱」により体を冷やし、体温を下げる事ができるのです。

身近にある「気化熱」のお話を少ししましょう。

病院や健診など、「注射」をするときに、消毒のためにアルコールを含ませたガーゼでサッと拭き取りますね。このとき「冷っと」としますよね。

これはアルコールが蒸発するときに、気化熱により肌の熱をうばうため「冷っと」するのです。

猛暑の暑いときに庭や道路に水をまくことを「打ち水」と言いますが、これは、撒いた水が蒸発して気化熱作用で周りを涼しくするためです。

ジブリ的な草木が生い茂った木陰が涼しく快適なのは、草木の葉っぱ内の水が蒸発しているからなのです。暑いときは木陰の下に隠れましょう。

家にある冷蔵庫や冷房もまた、気化熱を利用して冷やしているのです。

最近、空調服といって、衣類に外気を取り込み風を流す作業着がありますが、これは汗を蒸発させ気化熱により体を冷やす仕組みを利用したものです。

なので、汗がでるほどより涼しくなるという画期的な発想から生み出された熱中症対策服で、今では屋外作業に従事される方にとって「おすすめのアイテム」ではなく、むしろ「必須」となりつつあります。

話が横道それまくりですが、要は、汗は「蒸発」して気化熱作用が起きなければ、体温は下がりにくい、ということがいいたかったのです。

いい汗・悪い汗

体から出る汗にも、「いい汗」と「悪い汗」がありまして、いい汗とは、サラサラとした蒸発しやすい汗、つまり気化熱作用が起きやすく体を冷やせる汗です。

「悪い汗」とは、ベタベタして蒸発しにくいので、気化熱作用が起きにくく、体温を下げてくれない汗なのです。

体温調節の効率の悪い汗は、ダラダラ流れて体の大切な塩分やマグネシウムなどのミネラル成分を失いやすいので、大量に発汗するとぐったり疲れがでやすく夏バテしやすく、体内の熱がこもり、体温が上がり過ぎると「熱中症」の原因にもなってしまうのです。

悪い汗をかく原因は、能動汗腺の機能の低下。

先述したとおり、能動汗腺の機能低下は高齢者の「加齢」にもよりますが、ずっと冷房の効いた室内でにいるなど汗をかかない生活が続くと、汗の出口である汗腺の機能が低下し、においのあるべとべとした「悪い汗」をかくようになってしまいます。

なので、「汗をかく習慣」を身に付けるとは、「いい汗をかける体作り」を身に付けましょう、ということです。

いい汗をかく習慣トレーニングに最適なのは?

では、どうすれば、能動汗腺の多い「いい汗をかける体作り」を身に付けることができるのでしょうか?

それは、毎日 “ お風呂に入る(浴槽につかる)” ことでしっかりと「いい汗のかけるカラダ」になれるという。

但し、夏場の入浴は注意が必要です。特に、40度以上の暑い浴槽に30分以上長く入るのはNGです。のぼせや脱水症状など危険なリスクを招く恐れがあるので、くれぐれも高温入浴は避けましょう。

浴槽の水温は、35度~39度のぬるめのお湯。

浸かる時間は、20分~30分間くらいが最適。

入浴の前後は必ずコップ1杯の水をのむ。

ぬるめのお湯につかる理由は、深部体温といって体の芯から温め、副交感神経が優位となりリラックス効果を得られます。

能動汗腺が開き、「いい汗」をかくことができます。

1日1回は「深部体温を上げて汗をかくこと」を続けることで、徐々に「いい汗がかける身体」になってきます。

お風呂に入ることで血液循環を良くし、体温を上げ汗をかく。

このようなことは、「些細なこと」かもしれませんが、些細な積み重ねによる習慣が、結果として、ちゃんと汗をかいて体温調整コントロールが正常化するという「大きなこと」につながっていくと思います。

日々お風呂につかって体温を上げ、汗のかける身体になっておくこと、すなわち能動汗腺が多い身体になっておくことで、体温を下げる能力も上がり、結果として「熱中症」の予防対策となるとされる。

夏のお風呂は、「汗流し」の役目が主ですが、ぬるめのお湯で15分程度浸かるだけでも、リラックスができ、夏の疲れをとる効果もあるといわれています。

今回は、「浴槽につかる意外なメリット」というテーマでお送りしましたが、これだけで熱中症予防ができてしまうわけではありません。

まだまだ暑い日は続きます。猛暑がすぎても残暑がしつこく続きます。

こまめな水分補給、疲れたらちゃんと休むなど、しっかり休息することを怠けないように心がけましょう。