「グロースハック」に学ぶ “ コストを掛けない ” ユーザー獲得

「グロースハック」に学ぶ “ コストを掛けない ” ユーザー獲得

ある商品またはサービスに対し、“ いかに売れる仕組みを作るか ” という施策をご存知「マーケティング」という。

例えば広告の場合、完成された商品をいかに顧客へ効率的に訴求していくのかを考えます。

見込み客へのPRはいかにして商品の良さをPRできるか、またはメルマガやコンテンツにより潜在顧客を教育し、優良顧客へと導いていく。

しかし、顧客のニーズは、いつどこで変化するかわからない。昨日まで通用していた訴求内容が、今日は全く通用しない。そんなことさえ十分にあり得るのが昨今の市場。

顧客は新しいものにどんどん乗り換え、結果、一つのサービスが利用される期間は短くなっている。特にBtoCにおける売買では顕著です。

※ BtoCとは、企業(Business)が一般消費者(Consumer)を対象に行うビジネス形態のことで、オンラインショッピングなどがこれに当たる。

いくら素晴らしい商品を開発したとしても、いずれ飽きられてしまう事は常。そのたびに新しい商品をリリースするのは容易な事ではありません。

売り手にとって、一つの商品やサービスを少しでも長い期間利用してもらいたいと考えるものです。

ではそのためにはどうすばいいか?これまでのマーケティング手法の概念では限界がある。

例えば、商品そのものが、「常に顧客の訴求に応じて対応する」仕組みとなっていればどうか?然るに、開発する時点で変化または、成長できる仕組みを仕掛けておくというやり方も考えられる。

いってみれば、仕掛けたサービスにより顧客の利用を自然と拡大させ、さらに新規顧客の開拓を自然にしてくれる。果たしてそんな万能サービスを設計することはできるだろうか?

そこで生まれた概念が、 “ お金 ” をかけるのではなく、 “ 知恵 ” を使うWebマーケティングの手法 「グロースハック」という考え方だ。

グロースハックとは何か?

グロースハック(Growth Hack)とは、主にWebマーケティングの発展系のようなもので、商品やサービスを急成長させる手法を意味する。

では、従来のマーケティングと、グロースハック都では何が異なるのかというと、従来のマーケティングでは、広告を出稿したり、SEOやアクセス解析を行います。もちろん、グロースハックでもこれらのことは行います。

しかし、グロースハックでは、それらに加えて、「サービスに成長・拡散の仕組み」を入れてしまおうという考え方だ。サービス自体に、ユーザーが使用・拡散するような「仕組み」を入れることができるかに重点を置いていることがグロースハックと従来のマーケティングとの違いです。

組み込まれた「成長していく」仕組み

商品やサービスに「成長・拡散」させる仕組みを組み込むということは、いってみれば「自動化」。従来のマーケティング手法のような広告等の販促活動をしなくても、勝手に拡散させ集客してしまおうという事になる。

何となく難しいように解釈してしまいそうですが、実は、そんな「成長していくサービスの仕掛け」を構築し、成長している事例は多々あります。そして私たちも、グロースハックの手法による仕組みを何ら普通に利用しているのです。

分かりやすい事例をあげると、料理レシピの大人気サイト「クックパッド」。料理のレシピを投稿したい人やレシピを見たい人が集まるサイト「クックパッド」はご存知でしょう。

月間利用者数6,000万人を超え、月間PVは5億超というモンスターレシピサイトだ。

クックパッドには「つくれぽ」という仕組みがあります。レシピが投稿されると、その投稿レシピを検索して実際に料理をした人が、写真付きで感想を送るというもの。

しかも、その一連の流れが他のユーザーにも見えるようになっているので、閲覧者が「みんなが作って美味しいと言っているレシピは、きっと美味しいだろう」と推測するようになる。

ですので、みんなに人気のレシピを見たくなるという構造ができている。そして、人気順検索を始め、ほしいレシピが簡単に見つかる様々なサービスを用意して、その提供を有料化しています。

「利用者が利用者を呼び、サービスそのものが自然と伸びていく仕組みを設計し、それを育てていく」

クックパッドの成長要因は他にもあるが、このサイトの仕組みはまさに、成長していくサイト設計が組み込まれている模範事例です。

グロースハックによる身近な成功事例

「グロースハック」とは、市場やユーザーニーズにあわせてサービス設計をしていく仕組み。つまり、サービス自体を生活者へあわせて変えていく(=ハックしていく)概念をいいます。

クックパッドの「つくれぽ」は、みんなに人気のレシピを見たくなるという構造が仕組まれている。無料利用から有料へと導くアップセルの手法もこれに当ります。

クックパッドの事例のように、私達が普段利用しているアプリやWEBサイト、インターネットサービスでもこのグロースハックの手法は他でもいろんなところで活用されています。

他にも「Twitter」の新規ユーザーの登録時の仕組みは次のような仕掛けがある。初回登録時では「おすすめユーザー」表示させ、まずは5人以上をフォローするよう誘導する仕組みになっている。この仕組みこそが「グロースハック」の施策なのだ。

今でこそ月間アクティブユーザー数3億人を要しているTwitterですが、サービス開始当初はTwitterを継続的に利用するアクティブユーザー数が非常に少ないことが悩みだったとされる。

そこで、Twitterチームがユーザー行動のアクセス解析を行った結果、継続的にTwitterを利用しているユーザーは、平均して5~7人以上フォローしていることが分かった。

このことから「ある程度ユーザーをフォローしていなければ、Twitterの良さはユーザーに理解されない」という仮説を立てた。

そこで、新規登録したユーザーに対し「おすすめのユーザー」を表示して最低5~10人をフォローするよう促す施策施策により、アクティブユーザー数は劇的に増加した。

「インスタグラム」には、友達が自分をタグ付けできる機能があります。タグ付けされた人には通知が行き、普段はあまりインスタグラムを使わない人でも自然とインスタグラムを開いてしまいます。

他にも、「ゲームアプリ」などで友人を招待することによってアイテムや特典がもらえたり、レビューをお願いしますというような表示がされているのを見たことがあるのではでしょうか。

これこそがまさに、ユーザーを増やすために仕掛けられた施策「グロースハック」 。

サービス自体にユーザーが使用したくなる仕組み、拡散するような仕組みをいかにして入れることができるかを考えることがグロースハックの特徴なのです。

/// 常に「カイゼン」を意識することが大切

実際、グロースハックとは何をすればいいのか?ここでは簡単にその概要を説明してみましょう。

まず、核となるサービスや機能を作ります。ユーザーが使いたくなるサービスがあることが前提なのはいうまでもありません。

それを運用していく中で問題点を見つけ現状把握します。次にそれを解決するための「仮説」を立てます。そして改善する機能やサービスの設計をして「検証」します。

グロースハックは「成長」を目的に商品・サービス内に手を入れることも志向しているので、必要に応じて改善だけではなく、商品・サービス全体の作り直しに戻ることもある。

グロースハックとはサービス改善のPDCAを高速で回すといったことに他ならないのですが、サービスの本質的な価値を見つめなおすこともグロースハックの手段として重要だということです。

何となくわかったような、わかりずらいような。かもしれませんが、完全に理解する必要はありません。

要は、一度作ったサイトをそのまま放置したまま広告などでの集客をしても大きな成果は見込めない。常に、仮説と検証を繰り返し、「カイゼン」させていく事が顧客の訴求に対応できる仕組み構築できるかどうかのカギとなるのです。