あなどれない、素直な感覚のチカラ

いきなりですが、始めに確認しておきましょう。
商売において売るスキル、稼ぐスキルを考えた時、何が最も大切だと思いますか?
今回は「Web(ウエブ)」上での、売るため、稼ぐためのスキルとします。
では、以下の図を見てください。

上の図は、Webメディアにおいての売る・稼ぐために身に着けておかないといけない能力を段階別に区切ったものだと思ってください。
まず、モノを売るためには、万人に売れるものではなく、市場の細分化(セグメンテーション)を行い、特定の見込み層に向けた区分けが必要です。
例えば、地方や都市など地理的な区分けをするのか、年齢層の区分けなのか、ライフスタイル、購買行動など、市場を分ける軸を定めて基準を設ける必要がある。
そして、その市場の中で、誰に買ってもらうのか顧客層を決めなくては(ターゲティング)、誰に向けた商品なのかが明確になりませんよね。
このような市場を分析し理解する基本的なマーケティングなしには、ただいいモノを売るだけになってしまいます。
マーケティングとはいっても、一般の人が今から勉強しようとすると大変です。なので、せめて、「誰に買ってもらうのか」だけでも明確にしておくべきでしょう。
とはいえ、ほとんどの人が、その辺はできているのかもしれませんね。
つまり、売るスキル、稼ぐスキルを身に付けるには、誰に何を売るのかといった基本的な「マーケティング」が第一段階の土台としてなくてはいけないということになります。
そして、買ってほしいお客さんがいて、そのお客さんにどうすれば自分の商品やサービスを知ってもらえるか、どうすれば集客できるかなどの「ノウハウ」が必要です。
広告を打つのか、SEOを屈指して検索エンジンからの集客でするのか、クチコミ効果など、さまざまなノウハウはあります。
集客のノウハウ、成約のノウハウ、リピートなど、何が最適なのかはおのおのでしょう。
マーケティング知識が第一の土台としてしっかりとあり、そのマーケティングありきの上での「ノウハウ」が必要となる。
そして、その「ノウハウ」を活かすための道具、つまりツールは何を使用するかを決めます。
ブログ、メルマガ、ユーチューブなどの動画、SNSのクチコミなど、数えきれないほどの売るためのツールがあるようですね。
さて、こうしてみてみると、売るスキル、稼ぐスキルで重要度の高いものが一番下位層に位置する「マーケティング」という土台がしっかりとあり、その上に「ノウハウ」があり、さらにその上に「ツール」があるのです。
ところが、大抵の人は、一番上位層に位置する「ツール」からスタートさせてしまいます。
ノウハウはほとんど知らない、そもそも誰をターゲットとし、その顧客層のニーズやウォンツも知らずにツールという「道具」を振り回しているだけになっているように思えます。
野球でいうと、バットはもっているが、そのバットの使い方も野球のルールもしらない、どこで野球ができるのか(セグメンテーション)も知らない、そもそも誰が野球を見てくれる(ターゲティング)のかさえ知らない。
これじゃぁ、家の庭で、バットという棒をひとりで何となく振り回している「ヤバいやつ」でしかないわけです。
大切な「見えないもの」を見ようとしない
さて、ザックリですが、なぜ売れないのか、なぜ稼げないのか、その超基本的なスキルについてお話しました。
しかし、この程度の事は誰もが理解していることでしょう。
誰もがわかっていることだし、その通りに実行している人は多いはずです。
ところが、先ほどの図どおりにやったとしても、モノが売れるわけでもないし、稼げるわけでもありません。
それは、あなた自身が気づいている事ではないだろうか。
どうして、上手くいかないんだろうか?やり方はまちがっていないはずなのに。と。
じつは、マーケティングやノウハウ、ツールよりも、もっと大切な土台となるスキルがあります。
そう。「マインド」です。

ノウハウを知ってはいるが、そもそもヤル気がないと本末転倒。どのツールを使っても、継続し続けない限りはただのお試しでおわってしまいます。
マーケティングの知識はすごくても、行動に移せるだけの根気強いマインドがなければ、ノウハウコレクター専門です。
売るためのセミナーで教わる事といえば、マーケティングやノウハウ、ツールを使って稼ぐ方法とかだったりする。
そんな内容の方が誰だって興味がわくし、いい話を聞けてよかったーってなりますもんね。
ところが、「売るためには、とにかく続けることが一番重要です」とか、マインドの話になると、大抵は、「はいはい、そうだと思います・・・」という感じで、聞いてはいるが、実行しようとは本気で思ってないようです。
そして、この一番重要だとされている「マインド」について、ここでツラツラとお話はしません。
というのも、その「マインド」よりもはるかに重要な要素、最も支えとなる土台となるものがあるからです。
マインドといえば、やる気だったり、考え方だったりの「思考」ですね。
ひとくちに思考といっても、さまざまで、仮にやる気を起こすために必要な事は何だと思いますか?
何かを売ろうって決めた時のやる気はどこから生まれたのでしょうか?
わかりません。なんとなくそういう気になる「感覚」ですから。
しかし、この「感覚」というやる気の入口を大抵の人が意識してないかもしれません。
あなたが、仮にブログを書こうと思ったのは、なぜですか?
他の誰かがやっているから?稼げるという噂を聞いたから?
それとも、文章を書くのがもともと好きで、思わず「やってみたい」と素直な気持ちで始めたのでしょうか?
この思わず「やってみたい」という素直な気持ちこそが、あなたが真っ先に感じ取った感覚。
それが「直感」なのです。
何かモノを売ろうとしたとき、やる気はあるが、そもそもそのやる気(マインド)は本当にやりたいと感じたこと(直感)なのか?
それとも、やる気はあるが、本当はやりたいとは思っていない感じ(直感)なのか?
他の誰かに教えてもらったからとか、みんながしてるからというのは、もしかすると「ホントは別にしたくはないけど、やらなきゃ」という素直な感覚、すなわち「直感」があるのかもしれません。
直感と聞くと、なんだか、ひらめきとか、ピンときた何か的なわかりずらいイメージがあるかもしれません。
なにせ、直感は「感覚」ですから。マインドのようなわかりやすい「思考」とは違って、わかりずらい感覚です。
では「直感ではない」ものが何のかを考えた時、直感の反対後は「論理」ですね。
たとえば、ブログを書こうと思っているけどホントは書きたいとは思っていない、という直感があったとします。
だけど、集客効果も高いし、モノを売る事もできる、みんなにおすすめだっていわれたからやらなきゃ、という「論理的」な感覚が後から組立てられてくる。
つまり、直感とは、外部に影響されない自分の素直な気持ちで決めるための、最も土台となる要素なのです。
なぜ売れないのか、なぜ稼げないのかをとことん突き詰めていくと、そもそも、やりたいという感覚でいるのか、ホントはやりたくないという感覚でいるのかの違いなのかもしれません。
その「やりたい」か、ホントは「やりたくない」のか、というわかりずらい感覚のシグナルになるのが、「直感」です。
なにも難しく考えることはありません。欲しいのか欲しくないのか、やりたいのかやりたくないのか、自分の心に手をあてて、素直な自分の気持ちを明確にしてみることでいい。
僕が思うに、直感というのは、一瞬の感覚だと誰もが言うが、常にあり続ける素直な感覚だと思っています。
というのも、効果のある事をしているけど、どうもしっくりこないとか、なぜか続かないという現象は、潜在意識に素直な気持ちの感覚(直感)があるからだと思う。
その潜在意識にある直感という感覚に気づくにくのは、他の誰かがしてるから、これがいいって教わったから、という後から組み立てられた「論理」によってフタをされているからです。
「素直な気持ちの感覚」がもたらすメリット
どうして僕がこの「直感」をゴリ押ししているかというと、一言でいえば、「最適な方法で、最短ルートで目的地へいけるから」というのが回答になります。
もちろん、素直な「やりたい」という気持ちに従うことなので、ストレスを最小限に抑えられたりもするでしょう。
しかし、直感に従うことによるメリットは、自分が「本当にやりたいと思っていること」を選びぬく力と、先ほどチラッとだけいいました「最適ルートの選択」ができることと、そして自然と「運」が見方をしてくれているような不思議な体験ができるところにあるのです。
あーまたそれですか、ですか?
です。「運」とかいい始めると、「はいはい、そうですか」ってなり、まるで、セミナーで「売るためには、とにかく続けることが一番重要です」とか、マインドの話になると、「はいはい、そうだと思います・・・」というパターンと同じにですね。
もしかすると、そこへんに売れない、稼げないマインドがあるのかもしれないなぁ。
運がどーこーのくだりはさておき、「直感」とはどういうものなのかを説明します。
「直感に従うとうまくいく」とか、書籍とか、セミナーとかで一度は耳にしたことはあるでしょう。
だけど、なんとなく腑に落ちないというか、感覚的なことをいわれても納得しないがために、結果的に「そういうもんなんだ~」って結論にいたることでしょう。
なぜ、直感に従うと、最適最短ルートで目的地に辿りつくことを可能とするのか、直感の反対の「論理」に従うと、かえって遠回りになってしまうのか。
たとえば、直感を車のカーナビにたとえてみます。
今のカーナビは、世界中どこにいても位置情報を測定できる「GPS」の仕組みを利用してますよね。
この、GPS機能が「直感」だと思ってください。
僕の車は、カーナビがついていないため、とにかく道によく迷います。もともと方向音痴なのに、いまだにノンカーナビというありさま。
もし、僕のようなスペシャルな方向音痴がGPS機能を使ったカーナビで目的地を設定すれば、「最短ルート」でたどりつけるはずです。
というのも、GPSは宇宙衛星からの電波により、出発点から目的地までのルートをお見通しだから、最も最適な道案内ができるんですよね。当たり前のこと言ってますが。
じゃぁ、このGPS(直感)に頼らないで目的地に行こうとした時、あの道の信号を曲がってそれから~って、自分なりの「論理」を頼りに辿りつかなくてはなりません。
途中、誰かに聞く手もあるが、その人が必ずしも地元の人とはかぎらないし、最適なルートをおしえてくれるとはいえません。
じっさい僕もコンビニのにーちゃんにウソの道案内された経験がありました。タクシーに乗って、ワザと遠回りされたこともありました。
だけど、せっかく教えてもらったんだから、その人の指示にしたがいます。(あの人がいったから、あの人におそわったから)
そしてようやく辿りついたとき、ずいぶんと疲れていたり、「なんだ、あの角をまがればよかったのかよ」って思い返してしまうかもしれません。
つまり、GPSという直感に従うと、最適最短ルートで目的地にいけるはずなのですが、僕のようなノンカーナビで、行こうとすると、その場を始点とし、そこから「論理」の思考をたよりに突き進むことになる。
途中で、迷うため、他の誰かに道案内をしてもらい、その人に教わった通りにします。
直感を無視して、他の誰かがやっているから、あの人にいいといわれたから、という「論理」を頼りにしてしまうと、やはり遠回りになってしまうことが多かったりする。
ほとんどの人が、直感を無視した論理の手段を選択しているのではないでしょうか。
自分の道は自分で切り開くしかない
だけど、僕は、直感に従わない、論理の道のりを否定したりはしません。
というのも、たとえ間違ったルートであっても、とにかく前進してみることが大切で、そこで失敗したり、周りの人にまどわされたりして、再び元の場所に引き返すことを繰り返し、それでも突き進む気持ちがあれば、遠回りだったとしても、そこに「経験」がのっかかる。
その経験は、他の誰かの手助けになったりすることもあり、貢献できる幸せを感じることができます。
しかし、その迷いながらの道のりにめげずに突き進むには、強い精神力が必要です。
3歩進んで2歩下がろうと、3歩進んで4歩下がろうとも、それでも立ち上がる精神力がある人は、ホントすごいと思うし、尊敬します。
だけど、誰もがそうとは限らない。自分にウソをしてまで、苦労の人生プロセスで過ごそうとは思わないはずです。
だから、僕は、いつも自分の素直な気持ちを大切にしてほしいと思うんです。
素直な気持ちとは、すなわち直感で、その直感のシグナルは、「いい感じ」がするか、「いやな感じ」がするか、とうあいまいな表現しかできません。すいません。
だた、僕は幸いにも、「みんながしてるから」ということにすごく「いやな感じ」をしてしまうひねくれ者であるがゆえ、いつも自分が感じたままの直感に従しまおうとしている気がします。
すると、上手くいくことが多いんです。ほんっとに運がいいなぁっていう経験をよくするんです。
だけど、その上手くいった経験は、あまり人には話しません。ましてやシェアするつもりもありません。
なせなら、僕の素直な気持ちによって導かれたルートと、僕以外の他の誰かの導かれるルートは、全然違うからです。
あなたの、直感にフタをしようとは思わないからです。
だから、どうすれば直感力を高められるのかという、回答はありそうで、残念ながらありません。
ただ、何かをやろうとするとき、一番下位層で支えとなっている土台に「直感」があるということだけは知っておいてほしい。
