「現金が使えないファミリーレストラン」どうなった?

「現金が使えないファミリーレストラン」どうなった?

次世代の飲食店舗運営に向けた新しい取り組みとして話題に上がっている。

ロイヤルホストなどを運営するロイヤルグループの新業態店舗「ギャザリング テーブル パントリー」がオープンした。

この店の試みは、会計は各種クレジットカード、電子マネーのみの「完全キャッシュレス」です。

店内に「現金」を一切置かないというもの。

オープンして1年以上が経過した今、現場ではどんなことが起きているのだろうか?

「なぬ? 現金が使えねーだと。払えねーじゃねーか!」といった、苦情はないのだろうか?

実際、オープンしてみてどうだったのか。

なんと、トラブルはゼロ。だという。

というより、「現金が使えねーだとこのやろー!」って客は、入ってこない、食事ができない。だから、現金が使える使えないの問題でトラブルが起きるはずがないわけ。

考えてみれば当然。ラーメン屋に入って、「なに? バファリンを売ってないだと?ぶざけんじゃね―っ」て、極端ですが、そういってるようなもの。

にしても、既存店舗を新たに「現金お断りレストラン」としてリニューアルオープンさせるのではなく、生産性向上と働き方改革を目指し、一からR&D(研究開発)店舗として新規オープンさせたのは実にうまい。

既存店の常連客や一般顧客は誰しも当然「現金主義」が主。真っ先にトラブルとなりそうだが、新規店舗ならその問題もほぼ発生しない。

飲食店って、接客であったり、調理であったり、スタッフの教育であったり、さまざまなことにチカラを入れなければいけません。

でも、十分ではなかったんですよね。なぜかというと、売上管理などの業務に追われて、現場では非常に負荷がかかってしまいます。

私自身、過去に約10年間外食チェーン店での運営経験があるため、現金によるトラブルを始め、オペレーションに対する手間は身に染みて経験してきました。

今回の完全キャッシュレス店舗の狙いは、店舗運営側にとってのメリットが非常に大きい。

現金を取り合う際の問題点として上がるのは、

  • 定時点検での現金過不足
  • 会計時の混雑
  • つり銭の不足
  • 閉店後のレジ閉めの手間・現金盗難

…など。

盗難のリスクはほぼないとしても、現金と取扱いは慎重さを要します。

とくに、現金過不足の発生は実際よくある事で、私も毎日のように悩まされました。

会計時のミスを撲滅するための施策をあれこれ考えるも、人間がする作業なので過不足ゼロは避けられません。

また、会計時の混雑は、お帰り客に不満を与えるだけでなく、来店客が「混んでそうだからほかの店を探そう」という機会損失を招いてしまいます。

これらの問題も、完全キャッシュレス化によりほぼ解決できます。

しかし、「キャッシュレス」が注目を集めている新業態店舗「ギャザリング テーブル パントリー」だが、「キャッシュレスを広げていくという考え方ではない」とのこと。

第一の目的は、従業員が快適に働く環境を作ること、ミスをなくしストレスを感じさせないオペレーションを目指すこと。

私自身、現金不要のオペレーションがいかに店員にとって効率的であるかは容易に想像できます。

然るに、結果として顧客満足に繋がるのではないかと思っていますが、果たしてどうか?

「現金が使えない」ことで一見不便さを感じるが、「現金を使わない利便性」に注目してみよう。

さて、新業態店舗「ギャザリング テーブル パントリー」に実際訪問してはいませんが、2次情報としてどういった特徴やメリットがあるのかをザックリ簡単にまとめてみました。

単なる「現金が使えないレストラン」ではなく、入店からお帰りまでこれまでにない、スマートで心地よい「新体験」ができそうです。

【顧客側が利用した時の特徴】

店内の雰囲気は、全体的に落ち着いたシックでオシャレな雰囲気。

テーブルへご案内されると同時に、注文用の専用iPadが渡されます。

● テーブル席にはコンセントがあります。店内ではフリーWi-Fiが使える。

● 注文はiPadによるセルフオーダー制で、店員を呼ぶ必要がない。

● メニューは洋食が主,。基本的に1,000円以下のリーズナブルな価格帯。

● 追加注文の際、定員を呼び止める必要がない

● 会計はiPadを使って、テーブルで行える。

● グループ客の割り勘会計がスムーズ。

● 支払いは現金不可。クレジットカードか電子マネーのみになります。

いかがでしょうか?

これらを見るだけでもファミレス特有の「利用しずらい」がかなり軽減されると思われます。

然るに、顧客側の利便性の向上だけでなく、もちろん従業員のオペレーションの効率化を図る施策となっている。

例えば調理は、パック詰めされた半完成料理に簡単な 調理を加えて提供する「セントラルキッチン方式」を採用している。

少子高齢化による生産労働人口の減少や市場変化や人件費の高騰など、外食産業を取りまく環境が年々厳しくなっているのは周知の通り。

そんな中、テクノロジーを活用して業務を軽減することで、「従業員が楽しく働くことのできる」環境作りを徹底している今回の次世代レストランから学ぶことは多い。

今回のこのR&D店舗の試みは、多角的に「働き方改革・生産性向上」を目指しているとされていますが、結果、従業員がイキイキと働くことができ、楽しく働く従業員が接客することでお客様満足につながり、今までにない新たな「体験」という付加価値が生み出される期待がもてそうです。

Gathering Table Pantry

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「GATHERING TABLE PANTRY馬喰町店」情報

・東京都中央区日本橋馬喰町1-5-4中庄ビル1階
・平日:15時~22時30分
土日祝:13時~21時30分

※ライチタイムは外しているのは、1シフト8時間で回せるシステムを確保するためだとされる。

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