「ユーザー」は人数ではない?! ─ Googleアナリティクスの理解 ─

ブログやサイト運営者にとって、データは命です。
サイトは、アップロードしたら完了。ではありません。もしそう思っていましたら、とんでもない話。
サイトは、“ アップロードしてから” そこから育てていくもの。
そしてWebサイトを利用するのは、あなたではありません。訪問者です。
いつ、だれが、何の目的で訪問されたか?解析を利用してデータを見ることができなければ、育てることもできませんし、問題点も見つかりません。
サイトやブログもデータの “ ファクト ” が必須
Webサイトは、実店舗のようにお客さんの反応を知ることができません。親や友人のように、本音をいってはくれません。
ですが、私たちがWeb上にサイトやブログをアップするのはなぜでしょうか?訪問されたユーザーの方に、なにかしら伝えたい事があるからではないだろうか?
何も伝えたい事がないのであれば、グーグルにインデックス申請する必要もなく、クラウド保管として利用すればいいでしょう。
そうではなく、一人でも多くのターゲットユーザーに、訪問いただき、伝えるべきことを伝えたいなら、伝わる内容に改善し続けるしかありません。訪問者の方に「理解しろ!」とは言えないはずです。
アップロードしてそこから改善しないサイトは、「公開」しても、「後悔」することになるでしょう。
冗談を言ってるわけではありません。もし仮に、あなたが少しでも今よりクオリティの高いブログやサイトを作れるように成長したいのであれば、新規サイトやページを淡々と作り続けるだけでは一向に成長しません。これは私の経験からも確かな事です。
大切なのは、既存サイトやページの改善と修正。どこをどうすればいいのか?なにがよかったのか?などが見つかり、うまくいけば、成功事例を定型化することができます。
そうなると、今後のサイト作成の生産性も上がり、さらに上位の目標へと進む事ができます。
データの事実(ファクト)に基づき、改善点を浮き彫りにして修正していくことは運営者としての務めです。
高機能アクセス解析ツール「Googleアナリティクス 」
アクセス解析は、ご自身が使いやすいモノを利用するが良いでしょう。ここでは、利用ユーザーの多い、Googleアナリティクス についての解説となります。
Googleアナリティクスは、Webサイト(ウェブサイト)やモバイルアプリに訪問したユーザーの行動をグラフや数値で確認することができる優れた無料のアクセス解析。
アナリティクスのデータは、大変役立つ多くのデータがあり、ポイントをつかんで改善に役立てることが重要となるため、しっかりと見るべきレポートを見極めることも大切です。
今回は、アナリティクスの基本指標である「ユーザー」について解説します。というのも、「ユーザー数」とは、「ユーザー = 人」だと思われている方も多いようですが、アナリティクスのが識別する「ユーザー」は、人ではありません。
「ユーザー」は利用ブラウザで識別される
「ユーザー数」とは、サイトに訪問した人の数だと思われがちですが、厳密にアナリティクスの「ユーザー」とは、1人1人のユーザーの人数を識別するのではなく、Webサイトの閲覧に利用している “ ブラウザ ” を識別しています。
A男くんと、B子さんの2人が、同一時間内に、同じサイトに訪問した時、この時のユーザー数は、「2」です。
ですが、A男くんとB子さんという「人」でカウントするのではなく、それぞれがつかっている「ブラウザ」でカウントします。
下の図を見てください。
同一時間内に、A男くんが、同じサイトに「パソコン」と「スマートフォン」の両方同時に訪問したとします。
この時、訪問したのはA男くんという「人」は1人ですが、サイトに訪問したブラウザは、PCとスマホの2つなので、ユーザー数は、「2」になります。
それでは、下図の場合のユーザー数はいつくになるでしょうか?
A男くんという1人の訪問ユーザーが、「IE」「グーグルクローム」「サファリ」の3つのブラウザで訪問した時のユーザー数はいくつになるでしょうか?
そうです。3ブラウザからのアクセスなので、ユーザー数は「3」です。
考えてみればそれもそのはずです。アナリティクスが「今、山田さんと、田中さんの2人が○○サイトに訪問した」などと、訪問した人を識別できるはずはありません。
よって、同一時間内に、○○サイトに、「IE(インターネット エクスプローラー)と、グーグルクロームの2ユーザーが訪問した」というように識別します。
ユーザー数は期間内に訪問した「ユーザー」を数えたもの
アナリティクスの解析は、すべてにおいて、指定期間を設定して計測します。例えば、今日訪問したユーザー数、昨日訪問したユーザー数、過去7日間、過去30日間・・など、期間をしてすることでその期間内にサイトに訪れたユーザーの訪問状況を把握することができます。
例えば、1月1日から、2月28日までの2か月間に、訪問した「ユーザー数」を計測したいとします。
ユーザー数は、指定期間内であれば、同じブラウザが指定期間内であれば、何回訪問しても「1ユーザー」としてカウントします。
例えば、A男くんが、IEブラウザを使用して、1月3日と、2月8日の2回訪問したとします。ユーザー数の計測指定期間は1月1日~2月28日なので、指定期間内の訪問ということになります。
ここで、アナリティクスのは、「A男くんのIEブラウザ」という情報を 、「Cookie」という仕組みを利用して保存します。
つまり、指定期間内に訪問した「A男くんのIEブラウザ」は、同一ユーザーと識別し、この時のユーザー数は、「1」となります。
それでは、以下のアクセス数があった場合、ユーザー数はいくつになるでしょうか?計測期間は1月1日~2月28日です。
- 1月20日に、A男くんが1訪問
- 3月3日に、A男くんが1訪問
- 2月15日に、B子さんがPCとスマホで2訪問
もうおわかりですね。ユーザー数は「3」です。
尚、アナリティクスのデータ保持期間は、デフォルトで26ヵ月となっているので、設定変更する場合は必ず確認しておきましょう。
Google アナリティクスの「データ保持」期間が設定可能に。デフォルト期間が26か月になっているため確認・変更を行いましょう | KOBIT-
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